人の名前が覚えるのが苦手になりました。物忘れがひどくなったり、買ってきたばかりの冷凍食品を冷蔵庫の野菜室に入れて台無しにしてしまったり、とうっかりミスの連続です。加齢もあるでしょうが、睡眠不足が大きな原因だと思っています。(2人の子どもを育てながら、フルタイムの仕事をしているので、睡眠時間が4−5時間という日々が続いています。)人間は、健全な生活を送っていないとうっかりミスが増える、という事を身をもって感じています。
最近、医療ミス報道をよく耳にするようになりました。一般の方の多くは、医療事故の原因は、関わっている医療者の人間性や資質の問題だと受け止めているのではないでしょうか。確かに医療者の資質に問題があるケースもあるでしょう。しかし、医療者の置かれている職場環境にも原因があるように思えるのです。
日本の医療者は、十分な休息や業務支援、そして教育を受けているのでしょうか。また労働に見合う給与は支払われているのでしょうか。仕事環境の問題に加え、患者さんやその家族と向き合うという課題を持ち、さらには職場内の人間関係でも多くのストレスを感じているのではないかと、想像してしまうのです。
「患者さんの喜ぶってことが、お医者さんたちの不幸の上に成り立っているならおかしい。」これは、日本がん患者協議会の山崎さんのことばです。彼の発言を聞いたときに、その通りだと深くうなづきました。「お医者さんたち」の部分は、「全ての医療者」に置き換える事ができると思います。
医療ミスは起きないほうがよいに決まっています。しかし、残念ながら人為的なミスを完全に防ぐ事は難しいのかもしれません。そうであるならば、医療ミスが起きうるということを前提に、どうやって防ぎ、ミスを最小限にとどめるかという視点がもっと強調されるべきだと思います。ただ、その視点を患者さん本人に求めるのは酷であり、その議論を担うべきは、健康な状態にある全ての人々ではないでしょうか。我々一般市民が医療にもっと関心をもつところからはじめていかなくてはならないのかもしれません。